ここで、折れたら負けだ…!


私は拳をギュッと握りしめた。


「もちろんありますよ?当たり前じゃないですか。」


「ふーん、そこまで言うなら教えて貰おうか?
恋と言うやつを」


「は!?」 


「お前、今日から俺の恋人な?」


「な、何言って…!」


(バカなの?こいつ!!) 


「お前は恋愛経験豊富なんだろ?
俺は、恋愛を知らないからさ」


(嘘つけ!)


「だったら、教えてくれよ?
恋愛経験豊富の《遠山美月さん?》」


…嘘でしょ!?


こんな男と!?

私がこの世で一番大嫌いな副社長と!?


「絶対、24日お前に好きだって言わせてやるから
覚悟しとけよ?」



「言いません!ってもういないし!」


そして私と口悪男の仮恋人生活が始まった。