「それにしても、わざわざこんなクリスマスの日に金払ってこんなイベントに参加するなんて、
よっぽど暇人かよ。
そこまでして、相手が欲しいなんて
必死過ぎるだろ。」


…副社長のあなたがそれ言います?


「どーせこいつら、楽して相手を探してる奴らの集まりだろ?
こうゆうやつは、恋に恋してる自分しか見えてねえんだよ。」


ブチ

その時、私は堪忍袋の緒が切れた。


「…今?何とおっしゃいました?」


「は?だから恋に恋してる自分しか見えてねえって言ったけど?」


…いくら副社長だからってここまで言われたら流石に許せない。


全力で恋をしてる人をバカにするなんて!


「…失礼ですが、副社長。…恋愛のご経験は?」


「は?あるに決まってるだろ?…この俺だぜ?
食事に連れて行ったり、プレゼントをやったり…。」 


…それはただ、たかられてるだけでは?


「…では、副社長は愛してると言われた事は?
好きとお伝えした事は?」


「何だお前、さっきから!」


「そこまで、《恋する人をバカにする》って事は
よほど、ご自分が《恋に自信がおありなのかと》
そう思ったので、聞いただけです。」



「何だお前…お前こそ恋は経験あるのか!?
付き合った事はあるのか!?」

…う!

…残念だが私は、まだ男性とお付き合いをした事がない。

「どうなんだ?ん?」


(こんの〜口悪男〜!!)