新くんは一瞬びっくりしたような顔をしたけど、すぐに元の無表情に戻った。


返事を待つわたしに、
彼は一言こう言った。



「いらねぇ、」



そう一言言うと空き教室の隅に腰を下ろした。



…まぁ、いらないって言うとは思ったけどね。


だけどここで引いたらただのストーカー女になってしまうから、引き下がれない。



「だめっ…絶対たべて」


わたしは無理矢理、半分にしたパンを新くに押し付けて隣に座った。