支度が終わり時雨の部屋に行く

ドアをノックして

凛海「時雨…準備終わりましたよ…?」

声をかける

時雨「お!終わったか!なら行くか!」

ニコと笑い何かを隠す


何か小さな箱が見えた

凛海「…?何ですか?その箱は…」

不思議に思い首を傾げながら問いかける

時雨「!!ま…まだ内緒だ!ほら!行くぞ!」

慌てて私の手を引き部屋から出て行く

凛海「…はい…」

何だろうなと思いつつ返事をしてついて行き家から出る


少し歩くとあたりが騒がしくなる

凛海「おー…初めて家から出ました…」

珍しい物や人を興味津々に見る

時雨「そういえば…家から出した事なかったな…よし 今日は色々回るぞ!」

少し申し訳なさそうにいい手を繋いだまま歩く

すると外で路上ライブをしている人達に興味を惹かれた

凛海「…歌素敵ですね」

少し立ち止まり音楽を聴いていると

モブ「お姉さんありがとうな!良ければ歌うか?」

ギターを弾いていた男性が私を呼ぶ

凛海「え…?歌…ですか?」

時雨をチラリと見ながら

時雨「…凛海は声が綺麗だから 歌って見たらどうだ?」

私の視線に気づき笑顔で言う

モブ「よし!じゃ君のオリジナルの歌に合わせて音楽を奏でるから歌ってくれ!」

他のライブをしていた人達もそれぞれ楽器を持ち凛海の歌を待つ

凛海「オリジナル…なら…あの歌を…」

ステージらしき所に立ちマイクを手に取り

一回深呼吸をして

目を静かに閉じ

小さいけど響く歌声で歌い始める