キーンコーンカーンコーン

「ん、じゃあ、朝のHR終わり」

チャイムが鳴って、朝のSHRが終わった。
一時間目の授業の準備をする。
「あ、ひーこおはようー」
「おー、おはようー」

この子は和泉輝。
通称、ひーこ。
なんか、この子にあったあだ名をつけたくて選んだのがひーこ。
授業の準備をしていると、隣に来た。
「ちょっと、聞いてくれる?」
「なにー?」
「昨日夜通しクリアしたステージのスコア、セーブ出来てなかった・・・」
「うわ、どんまい」
ひーこはゲーマーで、いつでもゲームの話をしている。
「せっかくさ、一位になれるチャンスだったのにさ!」
かわいそうに。
ランキングで追い越したい人の最高スコアを追い越せたのに。
一番辛いやつじゃん。
「仕方ないじゃんー、そんな怒らないのー」
「あいつの記録だけは抜かしたかった」
「あいつ?」
「蒼空よ、蒼空!」

福島蒼空。
うちのクラスの癒しキャラ。
笑顔がとんでもなく可愛いのが特徴。
笑いをとることが好きみたいで、クラスの盛り上げ役でもある。