「真白…帰ろう。」




震えた母親の声でふと、我に返る。




顔をあげると目を真っ赤にした母親が俺を見ていた。




『…あ、うん。』




いつもはうん、なんて言わないのに俺は訳が分からなくなってとりあえず頷いた。




「真白…っ、」




そんな俺を見て母親はまた顔を歪ませた。