運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》

総一郎さんが手に持っているオーナメントのトナカイ。上に耳が伸びていて、ぷくっとほっぺたが膨らんでいる。


赤い服を着ていて首にはマフラーを巻いていた。私からすればそんなに似ているとは思えないけれど、どこが似ているんだろう。


「可愛くて、ずっと見ていたくなるとことか、気がつくとこうやって触りたくなるところとかかな」

トナカイの人形をチョンチョンと触る総一郎さんが可愛い。でも、そんな風に言われるとちょっぴり恥ずかしい気持ちもする。私は箱の中からサンタの人形を手に取った。


「じゃあ、総一郎さんはこのサンタさんですね」


「俺、サンタ?髭なんて生えてないけど」


「頑張った私にプレゼントをくれたサンタさんですよ」


「じゃあサンタとトナカイは並べて飾らなきゃね。俺らのように」


そう言って、楽しく飾り付けをすること一時間。ツリーだけではなく、部屋にも飾り付けをしたからここだけはクリスマス色一色。

ランチの買い出しは私が二階のスーパーに買いに行くことになった。



「俺はいいよ。優衣はどんなところか見ておいでよ。美味しそうなもの買ってきて」