「俺と彼女は付き合ってた。だけど、彼女は総合病院の令嬢、俺はただの外科医。身分の違いに耐えきれず俺から別れを切り出した」
お兄ちゃんも私と同じ気持ちだったんだ。いくら兄妹とはいえ、そんなところまで似なくてもいいのに。
そのままお兄ちゃんは話を続けた。
そして、この間話してくれなかった総一郎さんと話したこともちゃんと話してくれた。
「あの日、ちょうど詩織と別れ話をした後だったから余計に感情的になってしまった。でもそんな俺に、そ、総一郎は歩み寄ってくれた。そこまで反対する理由を教えてほしいと。だから俺はすべてを話すことにした」
「名前呼ぶのに、そんなに照れなくても。東吾くんがそんな緊張してると、こっちまで緊張するんだけど」
「うるさい。とにかく、そういうことだ。だから、優衣あのときは悪かった」
「そう、だったんだ」
そして、またお兄ちゃんは話を続けた。その経緯を聞いた総一郎さんは、誰かに反対されたときに初めてその答えを出せばいい。そしてその別れという答えも最終手段だと諭したらしい。
「悔しいけれど、それを言われてその通りだと思った。俺は誰かに何か言われたわけじゃない。勝手に傷つけて逃げただけだって」
「それでも行動に移さないから、少しお節介をしてしまったんだけどね。でも、詩織さんも東吾くんとうまくいったわけだし、結果オーライかな」
お兄ちゃんも私と同じ気持ちだったんだ。いくら兄妹とはいえ、そんなところまで似なくてもいいのに。
そのままお兄ちゃんは話を続けた。
そして、この間話してくれなかった総一郎さんと話したこともちゃんと話してくれた。
「あの日、ちょうど詩織と別れ話をした後だったから余計に感情的になってしまった。でもそんな俺に、そ、総一郎は歩み寄ってくれた。そこまで反対する理由を教えてほしいと。だから俺はすべてを話すことにした」
「名前呼ぶのに、そんなに照れなくても。東吾くんがそんな緊張してると、こっちまで緊張するんだけど」
「うるさい。とにかく、そういうことだ。だから、優衣あのときは悪かった」
「そう、だったんだ」
そして、またお兄ちゃんは話を続けた。その経緯を聞いた総一郎さんは、誰かに反対されたときに初めてその答えを出せばいい。そしてその別れという答えも最終手段だと諭したらしい。
「悔しいけれど、それを言われてその通りだと思った。俺は誰かに何か言われたわけじゃない。勝手に傷つけて逃げただけだって」
「それでも行動に移さないから、少しお節介をしてしまったんだけどね。でも、詩織さんも東吾くんとうまくいったわけだし、結果オーライかな」

