運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》

夕方過ぎにお兄ちゃんの家に到着。五分前くらいにそろそろ着きそうという連絡はしたけれど、既読にはなっていない。


インターホンを鳴らすも反応がないので、まだ帰っていないみたいだった。


合鍵を貰っていたので、それを使い、家の中に入るとここに人は住んでいるのか?と思うほど殺風景な部屋。

前に来た時は逆にとても散らかっていたけれど、今は帰る暇もないのかと少しだけ心配になった。


「こんな狭いところですみません。もう少しいいところに住んだらって何度か言ったんですが、無精なので引っ越すのが面倒らしくて」


さすがにこんな狭い部屋に入るのは、初めてなのか総一郎さんは、また物珍しそうに部屋の中を見渡していた。


そんな総一郎さんと会話を交わしながら、買い物してきたものを冷蔵庫へと入れていく。


「冷蔵庫もほとんど空っぽ」


思わず口に出してしまうくらい、何も入っていない冷蔵庫。唯一入っていたのは、ミネラルウォーターくらい。


お兄ちゃん、本当にどんな生活してるの?