運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》

その夜、私は夢を見た。いつもなら起きたらすぐに忘れてしまうのに、消えない鮮明な夢。

私と総一郎さんの間に小さな男の子がいて、その子と手を繋いでいる。
更に私は赤ちゃんを抱っこしていて、みんなで楽しそうに歩いていた。赤ちゃんは小さくて天使のように可愛い。

男の子はヤンチャだけど愛らしい。そんな素敵な未来予想図が描かれていた。



でも、幸せばかりが続くわけではなかった。月末、同じフロアの人に一次通過のメールが届いたと噂になっていた。

その人に届いたということは、随時メールが送られてきているということだけれど、どんなに待っても私のところにメールは来なかった。


「まだ、可能性はある」と渚や的場くんは慰めてくれるけれど、さすがにこんなに待ってもメールが来ないということは、もう可能性なんてない。


結局、私のところにメールが来ることはなかった。