それから的場くんは、同期としていろいろとアドバイスをくれた。ありがたかった。


それに的場くんはモテるみたいで、噂では受付の子とうまくいってるとか。
正直、罪悪感がなかったわけじゃないからホッとした。


渚は切り替え早すぎと嫌味を言っていたけれど、私は的場くんはいい人だから私なんかよりも素敵な人とうまくいってほしいと願っている。


ただ肝心の社内公募の方は、焦るばかりで納得がいかない。期限は待ってくれないのに。



「優衣、顔色悪いけど大丈夫?」


締切一週間前にもかかわらず、アイデアがまとまらない。ノートに絵まで描きだしたというのに。

更にはダイエットが祟ったのか体調不良まで。本当に最悪。


「大丈夫です」


総一郎さんがリビングで必死にアイデアを練っている私に、心配そうに声を掛けてくれた。
今月はなるべく総一郎さんに甘えない。


姿を見たら縋りたくなるからと自室にこもっていたのだけれど、今日は部屋に戻るとベッドに倒れこんでしまいそうな気がして、リビングでやっていた。