運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》

「.....やっぱり行くよ。そこで待ってて」


「総一郎さん、あの」


少し怒ったような低い声で、総一郎さんはそれだけ言って、私の話も聞かず電話を切ってしまった。

どうしよう。

何もやましいことはしていない。
でも、あの声明らかに怒ってた。


「どうした?」


「.....今から、迎えに来るって」


私の言葉に顔面蒼白の渚。慌てて、的場くんに「お邪魔になるから、帰るよ」と言って、腕を引っ張るも彼は動こうとしない。

それどころか的場くんは、とんでもないことを言い出した。


「じゃあ、直接対決だな。俺も引く気ねえし、奪うからって宣言してやる」


「あほか。あんた、何言ってんの!さっき失恋したって言ってたでしょ」


渚が的場くんに牽制するように私を言ってくれるもそんなの関係ねぇと言わんばかりの彼。


「前言撤回。諦められねえから今から宣戦布告すんだよ」


そう言った的場くんは、強く私の手を掴み、自分に引き寄せようとした。でも、その的場くんの手は掴まれ、私の手は離された。