ついてみると、およそ80名ぐらいいるだろう。


「頭首就任おめでとうございます。」


「早川さん、ありがとうございます。」


今は亡き父と仲が良かった早川さんとは、小さい頃から面識があった。


父が亡くなってもなお、良くしてくれた人でもある。


話している途中で、ある女の子と目が合った。


肩までかかった黒髪のボブで、俺よりも年下なのは明らかだった。


俺と目が合ったのに気づいたのか、すぐに目を逸らした。


彼女の式なのか、見慣れない妖怪と話始めた。


「あの子は確か、瑠璃川さんの娘さんだよ。」


「瑠璃川さんの?」