春奈said


お父さんが頭首に会いに行き、話をしていた。


「夜叉って、こういう会合に行くの初めて?」


「初めてじゃない。だが、お前の式になってからは行っていない。」


「そうなんだ。…少し外出ない?」


「奇遇だな。俺もそうしたかったんだ。」


「外でたかったのなら出てもよかったんだよ?」


「俺はお前の式だ。自分の都合で、主から離れる訳にはいかない。」


そうなんだ。無理させたかな?


「兄さん。少し外出てくるね。」


「分かった。…夜叉、妹を頼むぞ。」


夜叉はあまり人が多い所が好きではない。

「言われなくても分かってる。」


【春奈side・終】