奇跡=運命。

次の日__




今日もいつも通りの仕事が始まった。



製作部では、1人1人担当する作家が決まっている。



その人が新しく作品を作るとその作品を作家と相談して本を作るのだ。




今は、主にとある児童書作家を担当している。



そして、その人の新しい作品を本にするため、その作家と相談しているところだ。




昼休憩になった。



休憩室に入ると樋口さんがいた。





「あっこんにちは。お疲れ様です!」



「お疲れ様です。稲村さん、隣で食べてもいいですか?」



「どうぞ。」



「あの、どこかで会ったことない?ぼくたち。」




「えっ?そうでしたっけ。」




「初音桜学園だった?」



「はい。高校までは。あっもしかして?校門で会った?」




「やっぱり。そうだよね。でも和菓子屋で働くんじゃなかったの?」




「いや実は父親と祖父が亡くなって店をたたんだんです。なので受験勉強して大学に入ってここに就職したんです。」




「そうだったんだ。ご愁傷様です。」




「いえいえ。樋口さんもここに就職していたんですね。」



音楽が鳴った。



この音楽は会社中に鳴っている。



これが鳴ると休憩時間は終わりで仕事に戻るのだ。




「じゃあまた後で。」




「ねぇねぇ。さっき樋口さんと何話してたの?もしかして知人?」



先輩の川崎さんだ。




「大した話じゃないですよ。知人って程じゃないですし。」



「えぇ〜。何だ。良かった。あの人イケメンだからちょっと狙ってるんだよね。」




「えっ。先輩、結婚してるじゃないですか。怒られますよ。」




「だってあの人カッコよくないし、それに嘘だよ!本気にした〜?」



「何だ。いえいえ。」



「もしかしてあんたも狙ってるの?」




「そんなことないですよ!」




何故か川崎先輩に色々と聞かれた。



でも、あの後は作家と話し合いを行い、色々と本について決まった。



後は書類の作成だけが残った。




「お疲れ様!お先に〜」



「先輩、お疲れ様です。」



先輩は全員帰宅し私と樋口さんだけになった。



その後私も仕事が無事終わり樋口さんと途中まで帰る事になった。