天神学園のお忍びな面々

根は親切なのかもしれないが、口が悪く悪辣なふりをした吸血鬼との会話が終わる頃。

「!」

校内放送がかかる。

『鹿島先生、鹿島先生、職員室まで』

呼び出しのようだ。

授業もせずにサボっていた事で、先輩教師の翡翠か龍娘がお冠なのだろうか。

仕方がない、戻るか。

今になって思うが、自分に教師というのは柄ではないな…。

トンと、給水塔から跳躍する。

軽い音を立て、雷は数メートルの高さから軽やかに着地。

ゆっくりと、屋上の鉄扉から校舎内へと戻っていった。