天神学園のお忍びな面々

龍太郎一味がいなくなった事で荒廃してしまった天神学園。

翡翠や龍娘達だけでは手が付けられなくなった学園の為に、下平学園長が呼び寄せたのが雷だった。

些か乱暴な手段を講じてでも、学園に蔓延る不良達を更生しなければならない。

その身を挺して、聖職を失う事になってでも。

「いわば貴様は、端から捨て駒の為の臨時教師という訳だ」

まだ当時は教職ではなかったヴラドは、捨て駒である雷を嘲笑うように言う。

しかし。

「構わん」

ヴラドから視線を外し、雷は真っ直ぐに前を見た。

「はじめからこの学園に長居する気はない。俺は与えられた仕事をこなすだけだ」