「…………はあ?」

耳に手を添え、聞き返す一つ目入道。

周囲のヤンキー達も、嘲笑する。

よりによって、奴に声をかけるなんてな。

あの図体見れば分かるだろう。

奴は、天神学園を牛耳っている番格だ。

どんな武道系の部活をやってる生徒も、魔物や妖怪、怪物といった種族出身の生徒も、奴には敵わない。

みんな腕っ節のみで叩きのめしてしまうのだ。

あの男が生徒会の役員か教師か知らないが、奴も同じ事だ。

ものの数秒で伸されてしまうに決まっている。

「もう一度言うぞ」

雷は一つ目入道を見上げて言った。

「授業中だろう。教室に戻れ」