スキンヘッド、モヒカン、鼻ピアス、タトゥー。

ありとあらゆる不良のオシャレを施した男子生徒達。

体格もやたらといい。

君ら本当に学園の生徒?ってなくらいに筋骨逞しい生徒達。

単眼や角を持つ生徒もいる事から、人間ばかりではないのだろう。

ヤンキーの得物といえば、せいぜいが金属バットだろうに、そのトゲトゲついた棍棒とか戦斧とかってどこで売ってるの?

普通ならば、教師でさえ彼らには声を掛けない。

天神学園でも、武闘派教師陣以外に声をかける者はいないだろう。

そんな彼らに。

「おい」

雷は静かに声をかける。

「あぁん…?」

単眼の巨人…一つ目入道の男子生徒が振り向いた。

「…見ねぇ顔だな。何だお前?」

「……」

見下ろす一つ目入道にも臆する事なく、雷は言った。

「授業中だろう。教室に戻れ」