「それで」

どかされた川蝉を鞘に納め、翡翠は不服そうに雷を見た。

「その得体の知れん輩に紹介された何処の馬の骨とも知れん貴様が、この天神学園で何ができるというのだ?今天神学園は、新任教師の面倒を見てやる暇はない」

「…手間を掛けさせはしない」

自己紹介もそこそこに、雷は職員室を出ていく。

「何処へ行く」

龍娘の言葉に。

「俺は教師だ」

振り向く事なく、雷は言った。

「生徒に教育を施しに行く」