もしこの修行が失敗し、紀州、蘭丸、龍鬼、3人の内の誰かが、或いは3人とも暴走するようなら。

白雪はこの無人島を3人の封印の地とする。

一旦この島に3人を封じ込め、後に嘗ての臥龍のような永久封印を施す。

彼らの修行は、いつだって臥龍クラスの危険が付き纏っているのだ。

一時代に1匹存在すれば緊急事態と言えるクラスの化け物が3人。

今の時代は、人類滅亡に瀕してもおかしくないのかもしれない。

「私もテリアも……よくよくついてない……あんな3人を見張っておかなければいけない……責任を背負い込まされて、いい迷惑……」

言いつつも、緊張していた白雪の顔が、ふと。

注意深く見ていなければ分からないほどに微かに、笑みを浮かべた。