翌朝。

「あのよぉ」

学食で食後にまったりしている龍鬼と蘭丸に、紀州は歩み寄った。

「折り入って、お前らに相談があるんだけどよ」

「お?何だ何だ?」

「風呂場の覗きか?生憎とまだ女湯の絶景スポットは捜索中でな」

身を乗り出して言う龍鬼と蘭丸。

お前らの興味はそれだけか。

「き、紀州君にいかがわしい事を覚えさせるのはやめて下さい…」

テリアまでガチで心配そうに眉を顰める。

が。

「そうじゃねーって!」

龍鬼と蘭丸の顔面を平手で押し返しつつ、紀州は声を上げた。

「魔物の血と臥龍の血を受け継いでる、2人にしかできねぇ相談だ」