天神学園のお忍びな面々

待つ事数分。

スポーツドリンクを買って、豆柴が戻ってきた。

「こういうものを飲むのが、こちらの世界での水分補給というのでしょう」

「そうなのか」

「ええ、美緒様やリュークから教わりました」

「喉が渇いた時は、酒しか飲まん」

よく体が保っていたものだ。

不摂生が摂生の元という奴か。

昔よりは随分軟化したとはいえ、他の夕城三人衆に比べて、牡丹は他人との関わり合いは避ける。

こういう基本的な事でさえ、注意する者は少なかったのだろう。

「それでは夕城次期宗主になる前に、体を壊してしまうのです」

無茶が過ぎる牡丹に、忠告する豆柴。