天神学園のお忍びな面々

気が進まない豆柴やテリアを引っ張りつつ、結局一行は夕暮れまで孤島を探索した。

結果として多くの獲物を狩り、今回の臨海学校の食料を調達できた。

学食のおばちゃんニッコリ。

明日からはワイバーンのメニューが並ぶ事だろう。

これ何て異世界食堂?

ズルズルと多くのワイバーンを引き摺って帰ってくる一行を見ながら。

「ほぅ」

暑苦しいインバネスコート姿のヴラドが、顎を撫でる。

「軟弱者の貴様らには丁度いい修行場と思い、魔物がいる事は黙っていたが…成程、ワイバーン程度では既に相手ではなかったか」

「無論だ」

牡丹がワイバーンを砂浜に投げ落とす。

「こんなトカゲ、食い飽きるほど狩ってきてやる」