梅雨も明け、いよいよ夏本番。

学園校舎修繕の間、天神学園の面々は、ヴラド学園長のプライベートな別荘である孤島の木造校舎(寄宿舎付き)での臨海学校に参加という事になった。

そりゃ、参加しない奴は校舎修繕の強制ボランティアだ、なんて言われれば、迷わずこちらを選ぶだろう。

事前に配られた臨海学校のしおりには、こう書かれていた。

『臨海学校期間中は、常に水着で過ごす事(女子はビキニ推奨)』

つまりアレですよ、アレ!

天神シリーズに長くお付き合い頂いている読者諸兄ならばお分かり頂けるでしょう。

天神シリーズにおけるビキニとはアレ!

「さあさあテリア、これを着なさいなっ」

エレナに渡され、目の見えないテリアは素直に着替えてしまう。

「何だか…布地の面積が少ないような…」

「気のせいですわっ、こちらの水着はそういうものなんですのよっ」

言われながら、禁断の水着を着用してしまうテリア。

「はわわわわわ…」

美緒と豆柴が、赤面して生贄に捧げられたテリアを見つめている。

というか、エレナも美緒も豆柴も白雪もディアもリカちゃん先生も、明日は我が身。