「よく聞け」

ユラリと生徒達の前に立つヴラド。

「校舎はこの有り様だ。仕方がないので、俺が夏のバカンスの為に押さえておいた孤島の木造校舎の廃墟を特別に開放してやる。50年以上前の建物、手付かず、寄宿舎付き、冷房無し。移動は転移魔法陣を使用する。8月が終わる頃には校舎の修繕が終わるだろうから、その頃には帰らせてやる」

刑務所への移送ですか?

突然のほぼ拉致に、生徒達からは非難の声。

夏フェスやら天神夏祭りやら海外旅行やら予定していたのに、何が悲しくてエアコンもない廃墟に夏中監禁されなければならないのか。

これ絶対殺人事件起きる流れだよ、コナンか金田一呼んで来い。

高まるブーイングを。

「!!!!!」

ヴラドは空への発砲で黙らせた。

「俺が掟だ」

学園長相変わらずでいらっしゃる。