悪魔と吸血鬼、臥龍、犬神。

まるで怪獣大決戦だ。

天神学園校舎を張りぼてのように破壊しながら、3人は桁外れの戦闘を続ける。

鋭利な紀州の爪は、蘭丸が夜桜で受け流す。

「ちっ」

蘭丸が舌打ち。

臥龍の力で振るい、犬神の力を受け太刀した為か。

四季・色彩銘刀である夜桜でさえ、僅かばかりの刃毀れを起こす。

「長くはもたねぇぞ龍鬼ぃっ!」

「急かすなよ」

龍鬼は精密に血のコントロールを行いながら、機会を窺う。

やはり長時間はもたない。

破壊衝動に、飛び出してしまいたくなる。

それを必死に堪えながら。

「行くぞオラァッ!」

龍鬼は飛び出した!

受け太刀していた蘭丸が紀州に押し負け、距離が離れた瞬間に、肘打ちの2連打から、上方への掌打、体ごと回転させて掌打で叩き潰す!

頂肘鬼哭烏龍盤打(ちょうちゅうきこくうりゅうばんだ)!

3つの血による力を引き出した一撃を食らわせ、紀州が大きく体勢を崩した所で。

「いけぇ白雪!」

紀州を押さえ込み、龍鬼は叫んだ!

「俺ごとやっちまえぇっ!」