天神学園のお忍びな面々

地面に突っ伏す蘭丸。

レオは呼吸を激しく荒げる。

魔力の大半を消耗した。

如何に勝てたとしても、立っていられないのならば引き分けに等しい。

この状況下で。

「っっっ…」

美緒は、どちらにも駆け寄れずにいた。

無論、2人とも心配だ。

酷く消耗している。

しかし、どちらかに駆け寄ればどちらかを傷付ける。

その事に、動けずにいる。

「美緒っ」

エレナが、彼女の後頭部をペシッと叩いた。

「強くなるべきは、レオでも蘭丸でもなく、貴女かもしれないですねっ。2人の気持ちも汲んでおあげなさいなっ」