という所で。

「そこまでですっっっっっ!」

凛とした声が、リュークと武の動きを止めた。

2人を制したのは、現夕城流指南役・夕城 エレナ。

「双方の憤り、まことにご尤も!しかしながら天神学園では命のやり取りは禁ず!この勝負、不肖この夕城 エレナ預かりと致します!異存はありませんねっ?」

「…しかし…エレナ…」

「ありませんねっっっっっ?」

物凄い剣幕でエレナが吠えるものだから、父は二の句が継げない。

「…エレナ殿がそう言うのなら…」

リュークの体から、あのバーナーのような金色の闘気が消えた。

武という伝説の剣客に追い詰められた事で、潜在する超ヒノモト人の力が瞬間的に覚醒したか。

豆柴が駆け寄り、ディアがすぐにリュークの傷の手当てと、精霊乖離症の症状がないか診察する。

…女2人を侍らかして。

だから金髪は気に入らん。