美緒には分からないだろうが、レオは明らかに魔力が消耗している。

夜抜け出すようになったのも、美緒との雨宿りの日からだ。

美緒との『獅子の心(ライオンハート)』についてのやり取りから、何かを見い出したのか、或いはただ思いつきなのか。

彼は試行錯誤しているようである。

丹下の血に目覚めた龍鬼、超ヒノモト人化しつつあるリューク、そして斬鉄を超える極意を編み出した夕城三人衆。

ライバル達は、次々に更なる領域に踏み出そうとしている。

先人達の偉大なる技術に甘んじる事なく、それさえも乗り越えようとしている。

ならばレオも、立ち止まっている訳にはいかない。