しかし、老師をも警戒させるほどの力は、長くは保てなかった。

眩い光は急速に収束し、糸の切れた操り人形のように、リュークは畳の上に突っ伏す。

完全に伸びてしまっている。

老師のここまでの圧倒的な攻め、加えて先程の急激な力の上昇により、体力を使い果たしたか。

消耗を抑え切れず、リュークの肉体は強制的な睡眠による回復に入っていた。

「…どう見る、龍鬼。今の現象」

「……」

老師の問いかけにも、龍鬼は面食らった様子。

ただ。

「俺の持ってる魔力とは違う感じだったな。老師の闘気や、牡丹達夕城の剣客が見せる剣気とも違う…レオ達の見せる精霊術と、ちょっと似てるような気がしねぇでもねぇが…リュークはヒノモト人だろ?」