(これ以上はまずいか…)
そこまでの強さを発揮しても、老師は冷静だった。
あからさまな殺意を向けては、折角収まっていた龍鬼の魔力がまた鬱屈状態になってしまう。
あまり負の力を、彼に向けてはならない。
この辺りにしておくか…。
荒ぶる気を、収めようとしたその時だった。
「……?」
ドクン、と。
耳に届くほどの鼓動。
龍鬼の隣に立つリューク。
彼の眼が、白目を剥いている。
あまりの殺意に気を失ったか?
しかし彼の全身の筋肉は緊張状態を保ったまま。
無意識とは思えない。
例えるならば、『何かの覚醒前』の状態に似ている。
老師がリュークを追い詰めた事で、何かに目覚めようとしているのか。
そこまでの強さを発揮しても、老師は冷静だった。
あからさまな殺意を向けては、折角収まっていた龍鬼の魔力がまた鬱屈状態になってしまう。
あまり負の力を、彼に向けてはならない。
この辺りにしておくか…。
荒ぶる気を、収めようとしたその時だった。
「……?」
ドクン、と。
耳に届くほどの鼓動。
龍鬼の隣に立つリューク。
彼の眼が、白目を剥いている。
あまりの殺意に気を失ったか?
しかし彼の全身の筋肉は緊張状態を保ったまま。
無意識とは思えない。
例えるならば、『何かの覚醒前』の状態に似ている。
老師がリュークを追い詰めた事で、何かに目覚めようとしているのか。


