美緒を連れて行った後、甲斐は戻って再び甘酒を口にする。

窓の外を見ながら。

「天神…いい街だ」

甲斐は、グイと甘酒を呷った。

この街の住人は、まだ学園長とルナさんくらいしか会っていないが…美緒様を見ていれば分かる。

伸びやかに、健やかに過ごしておられる…余程良い師、良い仲間に恵まれているのだろう。

将軍のご判断は正しかった。

美緒様は天神学園で、良い勉強をなされているようだ。

護衛という名目ではあるが…甲斐もこの天神に来れてよかったと思う。

良き経験、良き出会いができそうだと…今から楽しみだ。