天神学園のお忍びな面々

岐路に立たされた龍鬼。

何時になく厳しい言葉を口にされ、リュークも龍鬼を心配する。

些か早計なのではないか。

珍しくリカの言葉に反論しようとした、その時だった。

「つぁ~っ…」

龍鬼の口から、場にそぐわぬ…彼らしからぬ間抜けともいえる声が聞こえた。

上体を起こし、額に手を当てる。

血が出ている事を確認した後、龍鬼は軽く頭を振った。

「やってくれんじゃねぇか、老師よぉ…悪魔の血も吸血鬼の血も否定してくれてよぉ…」

スックと立ち上がった龍鬼は、それでも寧ろ。

「ま、そういう師匠じゃねぇと、俺も伸びねぇわな」

嬉々としてニカッと笑った。