天神学園のお忍びな面々

「んっふっふっふっふっ~♪」

嬉しそうに笑うエレナ。

「豆柴、牡丹の小言にはなるべく付き合ってやりなさいっ」

「は?」

「そうですねっ、彼が貴女の事を虜囚というのならば、なるべくそういう事にしといてやるのですっ、大丈夫っ、口だけで不自由な思いはさせない筈ですからっ」

「は、はぁ…」

何かよく分からないまま、曖昧に頷く豆柴。

確かに虜囚とは名ばかりで、自由に外出もさせてもらっているし、食事や待遇も他の夕城の家人と変わりないものだが…。