翌朝。

拘束されているとはいえ、畳の部屋の寝心地はいいものだ。

涎を垂らして眠っていた豆柴は。

「ふぇっ?」

突然襖を開けて入って来た牡丹に、担ぎ上げられる。

お米様抱っこ、山賊担ぎ、ファイヤーマンズキャリー。

呼び方は色々だが、米俵を肩に担ぎ上げるような無造作な担ぎ方。

「な、何するですか!やめるです!やめるです!」

懸命に抵抗する豆柴。

おぱんつ、おぱんつが丸見えになる!

そんな事もお構いなしに、牡丹は豆柴を担いでドスドスと板の間の廊下を歩き。

「父上、連れて参った」

ポイッと。

家人全員の揃った食卓に、豆柴を放り投げた。