天神学園のお忍びな面々

「い、嫌よ美緒!そんなの承諾できない!」

ディアは慌てる。

こんな無理矢理に、リュークとくっつけられるなんて。

エレナの気持ちを考えると、四六時中リュークと一緒にいる訳には…。

「何故ですっ?」

逆に問うたのはエレナだった。

「交際しろと言っている訳ではない、護衛につくだけでしょうっ?ディアは普段通りにしていればいいのですっ。無理矢理にくっつける訳ではありませんっ。嫌ならば…」

エレナはリュークの顔を見て、クスリと笑った。

「フッてやればよいのですっ、こんな男っ」

「……」

俯き加減に、フッと笑うリューク。

安心した。

大正乙女は、思った以上に強かなようだ。