よろめくリューク。
エレナは止まらない。
大振りの剣撃を立て続けに放つ粒雪(ざらめゆき)、体術から大振りの斬撃を放つ薔薇乙女(ばらおとめ)。
いいように斬られ、打たれるリューク。
「手心を…」
エレナはカッとなって踏み込む!
「加えるなぁっ!」
横一文字の斬りつけ、牡丹一文(ぼたんいちもん)!
斬撃を受け止め切れず、リュークは派手に吹き飛ばされた。
柳のように体を柔軟に撓らせ、深手までには至っていない。
だが、思わずディアが顔を背けるほどの切り傷は刻まれている。
「馬鹿にしているのですかっ、同情ですかっ!」
涙ぐみ、エレナは大きく菩薩を振りかぶる!
「私の気持ちに、気付いているくせにっ!」
「…ああ」
リュークはその斬撃を、肩口で受け止めた。
鍔元で受けたとはいえ、食い込む刃。
「すまない…口にすべきではなかった」
「っ…」
「俺が勝手に憧憬を抱いていただけの事…憧憬は憧憬と、秘めておくべきだった」
エレナは止まらない。
大振りの剣撃を立て続けに放つ粒雪(ざらめゆき)、体術から大振りの斬撃を放つ薔薇乙女(ばらおとめ)。
いいように斬られ、打たれるリューク。
「手心を…」
エレナはカッとなって踏み込む!
「加えるなぁっ!」
横一文字の斬りつけ、牡丹一文(ぼたんいちもん)!
斬撃を受け止め切れず、リュークは派手に吹き飛ばされた。
柳のように体を柔軟に撓らせ、深手までには至っていない。
だが、思わずディアが顔を背けるほどの切り傷は刻まれている。
「馬鹿にしているのですかっ、同情ですかっ!」
涙ぐみ、エレナは大きく菩薩を振りかぶる!
「私の気持ちに、気付いているくせにっ!」
「…ああ」
リュークはその斬撃を、肩口で受け止めた。
鍔元で受けたとはいえ、食い込む刃。
「すまない…口にすべきではなかった」
「っ…」
「俺が勝手に憧憬を抱いていただけの事…憧憬は憧憬と、秘めておくべきだった」