お腹いっぱいになったし、牡丹ももう氷嚢は必要ないみたいだし。

少し腹ごなしに桜の樹の下でも散歩しようと考えていた白雪は。

「…………」

リカに絡まれる龍鬼の姿を目撃する。

あんな肩組んで、密着して、仲良さそう。

龍鬼も困った顔はしているけど、跳ね除けない所を見ると満更でもないのかな、とか思ったりして。

「…………」

白雪は。

「ひゃあぁああぁあぁっ?」

よぉぉおぉく冷気で冷やした手を、リカの首筋に押し付ける。