天神学園のお忍びな面々

別に、花見を楽しみにしていた訳ではない。

ただ、それを口実に好きに飲めるから参加しただけだ。

天神学園の連中とイベントを楽しもうなどという考えは微塵もなかったし、俺は俺で1人で飲んでいるというスタンス…の筈だった。

が、こうして羽目を外して飲み過ぎるという失態。

楽しかったのか?

知らず知らずのうちに、この花見を楽しんでいたのか?

「花見は楽しいもんだろう?ワイワイ寄り合って、羽目を外すもんだろう?1人で飲むより美味しかったから、坊も飲み過ぎたんじゃないのかい?」

椿が、クスッと笑う。