天神学園のお忍びな面々

「う゛ぅ…」

流石に羽目を外し過ぎたか。

牡丹はブルーシートに横になったまま、額に手を当てる。

普段はこんなに悪酔いするほど飲まないし、少々の事では前後不覚になるような事はないのだが。

柄にもなく、花見という楽しい席のせいで自分を見失うほど飲んでしまったか。

「らしくないなあ、坊。少しは落ち着いたかい?」

水を貰って来てくれた椿が、牡丹の顔の前に紙コップを差し出す。

…よく冷えた水だ。

「白雪さんが準備してくれたんだよ。即席の氷嚢なんかも準備できるから、必要なら言ってってさ」

「…必要ない」

牡丹は身を起こす。