天神学園のお忍びな面々

「うおっ、酒臭いっ」

遅れて到着したレオが鼻を摘まむ。

「何だ牡丹、飲んでんのかっ?」

「馬鹿め、俺ほどの剣客が飲まれる筈がなかろう」

言う割に目が据わっている牡丹。

「あーあー、坊ちゃんそんな花見楽しみだったのかよ、出来上がっちまってらぁな」

蘭丸と椿が、牡丹を見て笑う。

「ほれ坊ちゃん、奥方から花見弁当預かってきたぜ。皆さんでどうぞってよ」

蘭丸がドンと、五重の重箱を置く。

「むむ、それならば私とて負けてはいませんっ!段数は劣りますが、何、弁当は量ではなく質ですっ!」

三重の重箱を隣に置くエレナ。

「あ、あの…ヒノモト風のお料理でよければなんですけど…」

美緒は控え目に、ちょっと大きめの弁当箱を置く。