「何者だ」

敵意剥き出しに、牡丹は凄味を効かせるが。

「天神学園もレベルが上がったって聞くが…まだまだ…旦那と肩並べる夕城の剣客ってのは、そうそう出てくるもんじゃねぇらしい。旦那は凄かったぜえ?相対しただけで、ションベンちびりそうなほどの閻魔っぷりだった。それに比べりゃあ」

ニヤリと笑う男。

「オメェなんざ、賽の河原で石積み上げてるガキンチョだな」

「貴様!」

男の足を押し退け、抜刀!

「1つ積んでは父の為」

「おのれ!」

横薙ぎに振るう。

「2つ積んでは母の為」

「ちぃっ!」

逆袈裟に斬り上げる。

悉く、刃は空を斬る。

この動き、縮地?

いや、龍娘流中国拳法の高速歩法、活歩だ。