「…………………………」

相変わらず無口な娘だ。

まぁいい。

「あまり遅くまで出歩くなよ」

最後にそう告げて、去って行こうとした龍鬼に。

「…………しい?」

白雪が、何か呟いたような気がした。

「ん?」

振り返る龍鬼。

「…………今の生活は楽しい?」

無表情な白雪の口元が、少し綻んだような気がした。

「先輩…………笑ってるよ…………?」