これは一戦も已む無し。

蘭丸は内心溜息をついた。

エレナもああ見えて、なかなか気の強い娘だ。

牡丹のようなキツイ物言いしかできない男にここまで言われては、退くに退けないだろう。

こりゃひとつ、俺と椿で…。

「僕も坊に同感だね」

あちゃあ…。

椿もあれでなかなか、涼しい顔をして激情家のようだ。

「いつまで僕らに繋ぎ技ばかり教授するつもりなんです?エレナさん。こうしている間に、龍娘流やグリフィノーは、弟子達に奥義を伝授しているかもしれないよ?夕城流を廃れさせる気ですか?」