天神学園のお忍びな面々

吹き飛ばされ、畳を転がり。

リュークは柔道場の壁に叩き付けられて止まった。

「だから言っただろう。我流など自己満足だと」

腕組みして言うリカ。

「龍鬼、お前の先祖の丹下 龍太郎も、リューク、お前の父のリュート・グリフィノーも、マスターロンニャンや兄の力を借りて、歴史ある流派の技を取り入れながら確固たる実力を身に付けていった。我流などとほざくのは、基礎が出来てからの話だ。基本も出来ていない武術など、街中の喧嘩屋と変わらん」

「……」

夜通し立ち向かって、有効打ひとつ浴びせられず転がされた2人が、歯を食い縛って立ち上がる。