天神学園のお忍びな面々

入浴就寝トイレ時は絶対に覗かないという条件付きで、美緒は渋々甲斐の同室を了承した。

というか、美緒が断ったら甲斐は打ち首の上、獄門の上、水責めの上、牛裂きの上、銃殺の上、ギロチンの上、絞首の上、毒殺の上、電気椅子の上、晒し首の上、無期懲役だというのだから仕方ない。

死んでるのに無期懲役とか。

何それ怖い。

そういう訳で、天神地区での住居問題は当面は解決。

「それじゃあ…」

小さく溜息をついた後、美緒は立ち上がる。

「狭い部屋に2人閉じ籠もってても息苦しいから…お出かけしましょうか」

「美緒様、どちらへ?」

甲斐が美緒の顔を見る。

外出するのならば、警戒を厳にせねば。

「大丈夫よ」

美緒はクスッと笑った。

「危ない所に行こうってんじゃないから」