天神学園のお忍びな面々

「じゃーあ、待ってて下さいねえ、『呼んできますから』」

リュークと龍鬼を残し、柔道場を後にするリカ。

「…これはどういう事だ、龍鬼」

訳が分からない。

リュークは率直に龍鬼に訊ねる。

「俺にも分からん」

龍鬼は答えた。

「日課の夜の走り込みの最中にリカ教諭に呼び止められ、半ば強引にここに連れてこられた」

つまり知っている情報は、リュークと然程変わらないという事だ。

どういう目的で集められたのか。

黒と赤の道着2人が、首を傾げていると。

「待たせたな」

再びガラガラと引き戸が開けられる。

入ってきたのは、長い黒髪、切れ長の瞳、紺色のチャイナドレスを身に纏った…。

「着替えてきたのですか、リカ教諭」

「違う!断じて早川 龍禾ではない!」

激昂するリカちゃん先生。

「私は学園に蔓延る悪を成敗する正義のヒロイン、チャイナビューティ!無敵超人チャイナビューティだ!」