修行不足が如実に出た。

倒れた牡丹を、龍鬼は引き摺り起こす。

無表情のまま。

しかし、完全に意識を呑まれてしまっている。

今の龍鬼の中では、丹下の血ではなく、悪魔や吸血鬼の血の方が勝っている。

牡丹の頭、そして肩を摑む。

狙うは首筋。

龍鬼の口から、鋭い2本の犬歯が迫り出した。

やる事は決まっている。

彼はツェペリの血統も受け継いでいるのだから。

大きく開けた口で、牡丹の肩口に…!