「…白雪の判断か?」

「…………」

白雪は、緩々と首を横に振った。

「先輩の…………お母さんから依頼を受けた…………先輩の助けになってあげて欲しいって…」

「そうか」

数珠に手をやり、撫でるように丁寧に触れた後、先輩は立ち上がった。

「手間をかけた。母には、お前から礼を言っておいてくれ」

「……」

白雪は、もう一度首を横に振る。

「…………先輩が直接言う方がいい…………ご両親…………ダンドリッジ先生もベルさんも…………心配している…………」